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   『☆あそんでなんぼ!☆ゾウサンの「子どもと仲良し!」』 第12号
                   椅子さんが「重い」って言ってるよ

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こんにちは!
子ども向けあそびユニット「早朝(ゾウサン)」の、
小倉げんきです。


いよいよ年の瀬ですね。

年越しに向けて慌しくされている方も
多いのではないでしょうか。

先日、相方のゆーたんと食事をしていたのですが、
「最近は年末年始でも開いてるお店って多いよね」
という話題になりました。

以前はこの時期には開いているお店は少なくて
年越しに向けて食料などを買い込んでいたものですが、
最近はコンビニの普及や24時間営業のレストランもあって
多少のんびり出来そうです。


僕も学生時代にそのようなレストランで
バイトをしていた事があります。


大晦日に、店長(男)と2人での年越し。


おめでたいはずの年明けなのに、
妙な哀愁が漂っていたのを覚えています。


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さて、前回の内容で「子どもは自己中心性が高い」と
少し触れましたが、今回はその自己中心性を
もうちょっと深めていってみたいと思います。


★アニミズム

幼児独特の思考の一つであるのが、
このアニミズムです。

どういったものかと言いますと、

おままごとでぬいぐるみに対して話しかけたり、
今回のタイトルのように、
「座ったらダメ!椅子さんが『重い』って言ってるよ」と
物に心があるかのように扱う事を言います。

椅子は座るときに使う物ですので、
「座ったらダメ!」と言われても困ってしまう
ワケですが、これはこれで微笑ましい場面ではあります。

ただし、言われた方は立ちっぱなしになりますが。


このアニミズムを提唱したのが心理学者のJ.ピアジェです。

ピアジェによると、
「子どもは自分の心の中で起きている事と
外界の事象そのものの中で行われている事を区別できない」
とされています。

つまり、自分とそれ以外の物の区別がつかない。
だからこそ、自分と同じように、
椅子や机などにも心があると考えるのです。



★自己中心性

さらに、ピアジェが提唱したのが
「自己中心性」です。

アニミズムも自己中心性の一つではあるのですが、
「自他の分化ができていないために
相手の立場になって考えたり、相手との関係を考えられない」
というものです。


例をあげると、
電話越しの相手に「見て見て〜!」と言ったり、
街で見かけた見ず知らずの人にいきなり話しかけたり。

まさに自己中心的。
でも、これが幼児にとっては普通の考え方なのです。

時々4歳くらいの子ども相手に
「相手の気持ちを考えなさい!」と
叱っている場面もみかけますが、
これは相当無茶な注文を出しているのです。


あえて例えるのならば、叶恭子さんに
貧乏人代表の僕の生活を理解してもらうようなものでしょうか。

あるいは、マリー・アントワネットと、飢餓に苦しむ庶民。
「…パンがなければ、ケーキを食べればいいのに」


…なんだか微妙な例えで申し訳ないのですが、
どちらにしても感覚的・論理的に理解不能なワケです。


この自己中心性は
2歳〜7歳に現れるといわれていて、
それを過ぎると、徐々に少なくなってきます。

そして、大人に近い論理的思考を
身に付けるのは12歳以降と言われています。


ちなみに、叶美香さんですが、
彼女はとある関西の短大の児童教育学科を
卒業されているのだとか。

…ええ、まったく関係はありませんけど。


★叱っちゃダメ

とはいえ、「相手の気持ちを考える」という重要な事を教えるのに
12歳まではとてもじゃないけど待っていられませんよね。

これはやはり、その都度伝えていく必要があります。


ただし、叱るのはダメなんです。

叱って教え込むと

「相手が嫌がるから、相手を叩かない」のではなくて、
「叱られるから、相手を叩かない」という考え方をしてしまいます。

これでは「相手の気持ちを考える」事にはなりません。
ただ単に、子どもに恐怖心を与えているだけです。


まずは大人が
「子どもは自己中心的で当たり前」と判った上で、
優しく相手の気持ちを伝えていってあげてくださいね。

子どもが論理的思考を身に付けるまでには
何年もかかりますから、大人もすぐに
子どもに判ってもらおうと思わず、のんびりと構えていると
少しは気持ちが楽になると思いますよ。


慌しい現代、すぐに結果を求められる時代ですが、
子育てを含めた人間関係のつながりは
ゆっくりゆっくり深まっていくものです。


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★ 今日のポイント

・子どもは自己中心的で当たり前。
 ゆっくりゆっくり成長していきます。

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★ 終わりに

僕の保育所勤務時代、
鉛筆削りでハンドルを回して色鉛筆を削っていたところ、
3歳の男の子が

「そんなに回したら、鉛筆削りが目ぇ回すで〜!」と。

もちろん保育士であった僕は、
そんな子どものアニミズムには慣れきっていたので、

「大丈夫。鉛筆削りは回されるのが大好きやから」

と言って、もっと回すスピードをあげてみせました。


「ほら、喜んでるやろ?」

「ほんまやぁー!!」


子どもとの会話、とても面白くて大好きです。


それでは皆さん、よいお年を!




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