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こんにちは!
子ども向けあそびユニット「早朝(ゾウサン)」の、
小倉げんきです。


最近、どっぷりmixiに浸かっています。

日記を書いて、コメントして。というだけなのに、
なぜだかmixiの魔力に抗う事ができません。

あぁ、恐ろしい。


ブログの世界では「○時間連続更新!」とかありますが、
mixiでもそういうのってあるんでしょうか。

まぁ、娯楽はほどほどに楽しむのが一番。
中毒にならないように気を付けたいと思います。


ところで、7月2日の月曜日に、
ちょっとしたお知らせをする予定です。

mixiとホームページで発表しようと思っておりますので、
もしよろしければ、ちょっと覗いてみてくださいね。



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さて、前回、人は危険を感じると
自律神経系の働きによって、それに対処する準備状態になる
「闘争・逃走反応」が起こるとお伝えしました。

この時、アドレナリンとノルアドレナリンが分泌され、
これが男の子にとっては、たまらない快感になります。

対して女の子の場合、副交感神経系の影響の方が強く、
アセチルコリンの分泌によって、不快感情が引き起こされます。

ここから、危険に接した時の男の子と女の子の
違いがでてくるワケです。


そしてそれと関連して、男の子は自分の力を過信する傾向がありますが、
女の子には自分の力を小さく見る傾向があるのです。

もちろん個人差があるので、危険な行動をとりたがる女の子や
自分の力を過小評価する男の子もいますが、
概ねそういった傾向がある事は確かです。


今回は、「女の子に自信を付ける方法」と、
「男の子への、危険への対策」を考えてみたいと思います。



★ 経験

多くの女の子が自分の力を過小評価している理由として、
危険と対峙した時に出てくる不快感があります。

これは先ほど述べたようにアセチルコリンの
分泌と関係していますが、もう1つ理由があるんです。


それは、「経験の少なさ」です。


人は経験を充分に積む事で、自信を獲得していきます。
特に女の子の場合、自分に出来る事を何度も繰り返して、
その後に少しずつ課題を大きくしていく必要があります。


しかしながら、

「(女の子なんだから)危ないからやめなさい」
「(女の子なのに)ケガしたらどうするの」

というセリフで、その経験の機会を奪ってしまっている事が
多々あるのです。


例えば、5歳の子どもが60センチ程度の高さから
飛び降りるとして、止めなければいけないほど危険でしょうか。

そんな事はありませんよね。

実際、同程度の高さの跳び箱から飛び降りる光景は
保育所や幼稚園では珍しくありません。

そういった施設の先生方から見れば普通の事でも、
見慣れていない人から見ると、危険な行動に映ってしまう事も
あるでしょう。

この認識の違いから、必要以上に
機会を奪ってしまう事があるようです。


とは言っても、60センチ程度の高さから飛び降りて
ケガをする子もいます。

僕の経験的に、こういった子の多くの場合、
やはり自信がないのです。

自信が無いために緊張で体が強張ってしまい、
いざ飛び降りる時に、必要な動きができないのです。

そして、失敗をし、さらに自信をなくします。


こういった時、どうすれば良いのでしょうか。



★ 勇気のトレーニング

もしも失敗をした場合、大人が抱き起こし、
そして、もう一度挑戦するように励ますのです。

女の子には、生来的なものと環境的なものの
2つの「自信を持ちにくい要素」がありますので、
その恐怖を振り払えるまで、何度も応援する必要があります。



僕の保育所勤務時代、クラスに1人の、
自信を持ちにくい女の子がいました。

彼女は5歳児でしたが、
「でんぐりがえり」が出来ませんでした。

他の5歳児の子ども達で
でんぐりがえりが出来ない子はいません。

「自分も出来るようになりたい」という願いは
僕にも感じ取れました。

しかしながら、失敗する事と、回転する事の恐怖に
体が強張ってしまっていて、上手く出来ないのでした。


そこで僕は彼女に集中的について教えました。

2,3度試して「もう出来なくても良い」と諦めかける彼女に、
僕はコツを伝えながら、何度も言いました。
「大丈夫。絶対に出来るから」と。

上手く回転できなくても、絶対に褒め続けました。
ほんの少しの進歩でも、進歩が無くても褒めました。

すると、繰り返す内に、彼女の表情が変わってきたのです。
諦めの混じった弱気な顔から、決意のこもった表情に。


20数回の挑戦の後、ついに彼女はくるん、と1回転しました。
驚きと喜びを顔に浮かばせて、何度も回りました。

そして、彼女は僕に言ったんです。
「先生、側転ができるようになりたい!」と。



彼女がでんぐりがえりを出来るようになり、
そして、次の課題に取り組む勇気を持ったのは、
彼女が諦めなかったからです。

そして僕は、彼女が諦めずに続けられるように
応援を続けるというサポートをしました。


さらに、大きな声を出すように仕向けるのも良いようです。

「声」は、エネルギーです。
大きな声を出すと、力が沸いてくるような気がしませんか?
余計な緊張がほぐれるような気がしませんか?

実は、声も勇気につながる要素なんです。
大きな声を出す事で、体に活力が出てくるんです。


少しずつ経験を重ね、自信を持てるように仕向け、
大きな声を出すようにする。

これが「勇気のトレーニング」になるんです。



★ 男性の事故

では、男の子の危険への対策はどうすれば良いでしょうか。

大抵の男の子の場合、スリルとは「味わう」ものです。
危険とは、快感なのです。

これによって、男の子達は様々な冒険をして
自信を獲得していきますが、時にはあまりにも危険な行動を起こします。


例えば、小学校の階段の手すりを滑り降りる、
屋上の屋根の端ギリギリのところに立つ、
高さ2メートルは超えようかという場所から飛び降りる…。

ここまでいくと、一歩間違えれば大怪我どころか、
命の危険まであります。

ちなみに男の子代表として僕の経験を言いますと、
上記の3つは全部やりました。
本当、ケガしなくて良かった…。


さらに、川や海で溺れて亡くなってしまう人は、
圧倒的に男性が多いという事実。

それどころか、全ての事故死において、
女性より男性の方が数は多いのです。
(1998年の日本での事故死者数は
男性24,984名に対して、女性13,941名。)

これも、男性が危険を好むと共に、
自信を持ちすぎている傾向がある事を知った上で見ると、
少し納得ができるのではないでしょうか。



★ 危険への対策

男の子を危険な行動から遠ざける方法として、
ただ単に「やめなさい」と言うのは適切ではありません。

男の子は「スリルを欲しがっている」事を、まず認識してください。
その上で対策を練らなければいけません。


要は、安全にスリルを味わえれば良いワケです。

…矛盾しているような気もするでしょうが、
出来ない事ではないと思います。


棚から飛び降りるのであれば、
下にフカフカの布団を敷きます。

プロレスごっこがしたければ、
大人が参加、もしくは見ているところでします。

山での冒険がしたければ、
インストラクターのいる冒険教室に。


「欲求を抑え付ける」のではなく、「危険を排除する」んです。

抑え付けたところで、大人がいない場所で
隠れてする可能性が高まるにすぎません。

安全の約束をした上で、冒険をさせましょう。

特に「大人がいる」というのはポイントです。
誰も見ていない場所での、男の子集団があそんでケガをする可能性は、
大人が見ている場合に比べて、ずっと高いのです。


しかし、約束を破って危険な行動をする時、
この時は、大人の権威を使います。

棚から飛び降りる際に、頭から落ちようとするのを
やめなければ、棚を撤去します。
自転車で長い下り坂をノン・ブレーキで駆け下りるなら、
チェーンで自転車を縛り付けます。


特に男の子は集団になると、
「大人の言う事を聞くのはカッコ悪い」と考える傾向があります。
「親に言われたくらいでやめるなんて、ダッセェ〜!」と
言われてしまうんです。

これは本人にとって、もの凄い屈辱なのです。


そこで、半ば強制的に危険な行動を取れないようにしてしまえば、
その子も言い訳ができるというワケです。
「自転車が縛られて、使い物にならないんだ」と。

そして、改めて約束を守るよう確認したら、
再び使えるようにしてあげましょう。


出来るなら、こういった半強制的な行動を取る時は、
パパがそうした方が良いと思います。

男同士には「上下関係による信頼(あるいは友情)」が
生まれやすいのです。
(ここら辺のお話は、またいつかの機会に。)


とは言っても、この方法の乱用は禁物です。
あくまで「どうしても」という時にとどめておいてくださいね。



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★ 今日のポイント

・女の子には、勇気を。
 男の子には、安全なスリルを。

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★ 終わりに

でも、子どもって、大人よりも勇気を持っているように思います。

保育所などで子ども達が跳び箱の練習をしたりしますが、
自分の身長の3分の2ほどの高さがある跳び箱に
立ち向かっていける大人はどれくらいいるでしょうか。

下手をすれば跳び箱に体当たりです。


それを恐れず、「自分はできる」と信じて
思いっきり走っていく子ども達の勇気とチャレンジ精神。


子どもって、カッコいい。



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