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   『☆あそんでなんぼ☆8分でわかる子どものキモチ!』 第35号
                         愛着って、何?・後編

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こんにちは!
子ども向けあそびユニット「早朝(ゾウサン)」の、
小倉げんきです。


恥ずかしながらmixiをやってるんですが、
「小倉げんき」のまんま登録しているせいか(限りなく本名に近いです)、
よく学生だった頃の同級生ですとかに発見されます。

…もともとそういう目的のシステムなのに、
なんというか、僕の場合は知り合いに見られる方が
恥ずかしいと言うか何と言うか、変な感じです。

自分ってなんだかなぁ、とも思ってしまいますが。


昔から結構「あちらは僕の事を知っているけど、僕はあちらの事を
よく知らない」という関係の方が多いのですが、
改めてメッセージを送ってくれたりして、ありがたい限りです。

そんなにしょっちゅう日記を書いてるワケではないんですが、
まぁ、あの、もしよろしければ、
みなさんも僕のページを覗いてみてください。

…いえ、特に面白い日記とかは書いてないんですけど。



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さて、前回では「愛着」についてお伝えしましたね。

軽く復習しておきますと、「愛着」とは
子どもの生涯を左右するくらいに重要な「愛情の絆」。

乳幼児期に形成された愛着を基にして、
きょうだいや友だちに対する信頼関係を築いていくことになります。

そして、その信頼関係を築いた経験を基にして、
初めて会う人などとの関係を作っていくという、
対人能力の基盤になるものです。

親子関係においては大抵の場合なんらかの愛着が生まれますが、
ただ、「健全な愛着」「不健全な愛着」と区別はされます。


今回はこの「愛着の質」について考えてみたいと思います。



★ ストレインジ・シチュエーション

前回にも登場したエインズワース。

この人は「愛着の質」を調べるために
ストレインジ・シチュエーション法という実験方法を考案しました。

この実験に登場するのは、実験者、母親、子ども(満1歳)、
そして、見知らぬ人です。

実験の流れは、
椅子が2脚とオモチャが用意された室内に

1.実験者と母親と子どもが入室。
2.母親は椅子に座り、子どもはオモチャであそぶ。
3.そこに見知らぬ人が入室。
4.母親は退室し、見知らぬ人が子どもに関わろうとする。
5.母親が入室し、見知らぬ人は退室する。
6.母親が退室し、室内には子どもが1人だけ。
7.見知らぬ人が入室し、子どもをあやす。
8.母親が入室し、見知らぬ人は退室する。

以上の場面を3分ごとに切り替えていきます。

そして、4、5、6、8、それぞれの場面で
子どもがどんな反応をしたかでA〜Dのグループに分けました。

グループは、

A.回避群
B.安定群
C.不安定群
D.その他

です。



★ それぞれのグループ

まずA.回避群のグループですが、
この子ども達は、母親と一緒に室内にいても
まるで母親がいないかのように振る舞い、近付きませんでした。

母親が退室しても泣かない上に
入室してきても、特に喜んだりといった様子を示しません。


1歳の子どもがこのような行動をとる背景は
一体何なのでしょうか。


考えられるのは、子どもが母親に期待をしていないという事です。

例えば、母親に抱っこを求めても、それを拒否されたり。
お腹がすいて泣いていても、すぐにミルクをもらえなかったり。

こういった経験を繰り返す内、
母親に期待を抱かなくなってしまったのです。


このグループの子どもは、もう少し大きくなると
迷子になりやすい事も知られています。

母親とはぐれてしまっても、「泣いても助けに来てくれないし」と
どんどん自分で歩いていってしまうのです。

また、誰かが心理的に接近してくると
そこから逃げ出してしまう事も少なくありません。



B.安定群のグループの子ども達は、
母親と一緒にいる時は、そばに寄ったり話しかけたりしました。

母親が退室すると泣きますが、
戻ってくるとあやされて気分を治し、またあそび始めました。
この時、母親の事を「安全の基地」とみなしていると考えられます。

母親がいる限り、安心してあそべるのです。
これが「健全な愛着」と呼ばれるものになります。



C.不安定群の子どもですが、
母親と一緒にいるときは、ほとんど離れずにくっつき、
母親が退出するとパニック状態になるほど泣きます。

一見、Bのグループに似ているように思いますが、
実は心の中では常に不安が渦巻いているのです。

母親が戻ってきても、必死にしがみつきながらも
激しく怒っていたりします。

この子ども達は、母親の事を信用していないのです。

成長しても相手の事を信用しきれない事も多く、
例えば、恋人の浮気を疑ってしょっちゅう電話を鳴らすのは
このタイプであったりします。



★ 健全な愛着

では、Bのグループのような「健全な愛着」を
形成するにはどうすれば良いのでしょうか。

エインズワースの観察結果では、
Bグループの母親は子どものシグナルに敏感に反応し、
適切な対応をとっていることが判りました。

特に、抱っこの仕方ではよく愛情がこもっていて、
子どもの存在を受容していました。

逆にAグループやCグループでは
子どもが泣いたり求めても、無視をしたり
かなり対応が遅かったりしていた事が判りました。

特にAグループの母親は
子どもとの接触を極端に嫌がる事さえありました。


実際、抱っこを沢山してもらっていた子どもは
自立が早いという事はよく知られています。

「抱っこをしすぎると、抱きグセがついて良くない」というのは
結局のところ、大人の都合でしか無いんですね。


もしも、3歳頃までの「愛着の形成時期」を逃してしまっても、
決して遅くはありません。

「あなたの事が、大好き」と言って、抱きしめてください。

「今更何をしても」なんて言う必要はありません。
行動を起こせば、必ず変化はあるんです。



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★ 今日のポイント

・「健全な愛着」と「不健全な愛着」。
 その分岐点は、愛情のある抱きしめです。

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★ 終わりに

ちなみに、日本、アメリカ、ドイツで
ストレインジ・シチュエーション法を実験したところ、
B.安定型の子どもが一番多かったのは、日本でした。

日本の母って、素晴らしい。


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