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こんばんは!
子ども向けあそびユニット「早朝(ゾウサン)」の、
小倉げんきです。


そういえば、幼稚園や学校では、
もう夏休みに入ってたんですね。

あぁ、良いなぁ。
何歳になっても欲しい、夏休み。


皆さんは夏休みの思い出って、
どんなものがありますでしょうか。

僕の場合はですね、セミとりに行って、
せみにおしっこをかけられた上に目が充血したとか、
海に泳ぎに行って溺れかけたとか、

…うん、ろくでもないです。


でも、春休みや冬休みとはなんとなく違い、
「夏の思い出」は心に残りやすいような気がします。

今年の夏は、愛知で開かれる「あいち合研(全国保育団体合同研究集会)」に
参加してきます。

そこで、素敵な出会いが期待できそうです。

みなさんも、どうぞ素敵な夏を。


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さて、前回は「援助行動の心理的なメカニズム」と
「援助行動を起こしやすい人の条件」をお伝えしました。

今回は「援助行動を行いやすい条件を備えた子に育てる」を
テーマにして、考えてみたいと思います。



★ 5つの条件

まず初めにおさらいしておくと、
「援助行動を起こしやすい人」の条件は、


・自分自身に対して「優しい」「気遣いが出来る」
 などの特定のイメージを持っていること

・世の中は公平であるべきだと考えていること

・社会的な責任の意志が強いこと

・自分自身の力を信じていること

・自己中心的でないこと


の5つ。

コレを踏まえ、2回に分けて、
1つ1つ考えてみる事にしたいと思います。



★ 自分自身に対して「優しい」「気遣いが出来る」
  などの特定のイメージを持っている


人が「自分はこういう人間だ」と、
自分に対してのイメージを持つ時には、
「自己概念」の内の1つ、「自己知覚」の影響を強く受けます。

さらに自分以外の他者からの存在を通してつくられる
自己の側面を「社会的自己」と言います。


「監獄実験」という、有名な心理実験があります。

一般人に囚人役と看守役に分かれて参加してもらい、
刑務所を模した場所で数日間、
役割どおりの行動を演じてもらうようにした実験です。

実験の参加者達は、次第にそれぞれの役割どおりの行動どころか、
性格的な面まで変わっていきました。

実験が進むうちに
囚人役の参加者達は自尊心を低下させ、
看守役の参加者達は、横柄で暴力的に変わっていったのです。


皆さんご存知の通り、結果としては
およそ36時間後には囚人役の1人が欝症状をきたして離脱。
その後も精神状態が乱れる囚人役が出ました。

ついには看守役の自発的な暴力も始まってしまい、
参加者の家族や弁護士の訴えもあり、
2週間の予定だった実験が、6日間で中止されるという事態になりました。


ここから判るのは、与えられた場所や役割、他者からの期待(社会的自己)によって
人は自分に対するイメージ(自己知覚)を変えていくという事です。


これを応用すれば、逆に「自分は優しい」という
イメージを持つようにする事も可能なはずです。

具体的には、花やペットの世話などを子どもに任せるのも1つの手。

ただ、注意して欲しいのは、
子どもにも子どもなりの都合があるという事です。

必ずしも毎回世話を出来るとは限りませんので、
ママやパパと分担しておいた方が良いかもしれませんね。

例え世話をしなかったとしても、
「まったく、ちゃんと世話出来ないんだから!」などと言ってしまうと
子どもに逆の自己知覚をさせてしまう事になります。


そして、きちんと世話をする事が出来たら、
「よく気付いたね」「ほら、○○が喜んでるよ」「優しいね」と
声をかけてあげてください。


また、ふとした拍子に、
子どもが誰かに救いの手を差し伸べる瞬間があると思います。

例えば、怪我をした友達の頭を撫でてあげたり、
困っている人を助けてあげたり。

そのチャンスを逃さずに褒めてあげられれば、
きっと良い影響を与えられると思います。


そうする事で、子どもは自己の良いイメージを持つ事が出来るようになるんです。



★ 世の中は公平であるべきだと考えている

この点については、正直なところ、
子どもが比較的短期間で身に付けるには
難しい部分があると思います。

と言うのも、人の気持ちを考える能力である論理的思考を
完全に身に付けられるのは12歳頃と言われていて、
それまでは自己中心的な要素が強いのが普通であるからです。


なので、これに関しては、子育てをする大人が
物事に公平に接するという事が必要になります。

子どもはしつけ以外にも、周囲の人の行動を見て、
それをマネして学ぶ「観察学習」をしています。

例えば、親自身が片づけをあまりしない人だと
子どもも同じようになります。

それと一緒で、大人が感情で物事を判断したりせず、
社会的弱者を助けるような行動を続けていれば
それを見ている子どもも、同じようにするはずです。



また、詫磨武俊さんがまとめた
親の養育態度と子どもの性格の分類では、

親の態度 子どもの性格
支配的 服従的、自発性が無い、依存心が強い、温和
過度の干渉 幼児的、依存心が強い、神経質、臆病
保護的 社会性が無い、思慮深い、親切、情緒が安定的
甘やかし わがまま、反抗的、幼児的、神経質
服従的 無責任、従順でない、攻撃的、乱暴
無視 冷たい、攻撃的、情緒が不安定、想像力に富む
拒否的 神経質、反社会的、乱暴、注意を引こうとする
残酷 強情、冷たい、神経質、独立的
民主的 独立的、素直、協力的、社会的
専制的 依存的、反抗的、情緒が不安定、大胆

と、なっています。


ここから判断すると、「民主的」な養育態度で
子どもと接する事が大事であるようです。


「保護的」であっても思いやりの気持ちは身に付きそうですが、
社会性が育ちにくいのでは、少し難しいかもしれませんね。

また、「保護的」と「甘やかし」は、
他人から見ると区別がつきやすいのですが
行動している本人からすると、その基準が曖昧になってきます。

この点を考えると、「保護的」な子育てよりも
「民主的」な子育てを目指した方が良いようです。


子どもにも1人の人間としての意志がある、という事を
認識して接する事が大切なんですね。




次回は、「社会的な責任の意志が強い」「自分自身の力を信じている」
「自己中心的でない」ように育てる事をで考えていきます。
長くなってごめんなさい。
お楽しみに!



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★ 今日のポイント

・「自分は優しい」というイメージを持てるような役割を。
・「子どもにも1人の人間としての意志がある」ことを頭に置いて
 民主的な子育てを。

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★ 終わりに

「子どもにも1人の人間としての意志がある」。
これは、子育てにおいて一番大事にしたいポイントだと思います。

大人は、子どもとの立場の違いから
ついついこのポイントを見逃しがちです。

お互い、人間として対等だという事を大切にして
子育てをしていきたいですね。


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