友だちづくりが苦手

   子どもって、大人に比べて友だち関係を作りやすいように思います。でも、中にはなかなか自分から仲良くなっていくのが苦手な子もいます。
 他の子から声をかけられたりしても、積極的に対応できない、もしくは対応しない、というのが主に共通する特徴とされています。

 当然一人ひとりにその子なりの理由があるはずですが、おとなしめで消極的な子や、母子分離がうまく出来ていない場合に多いようです。
 また、子どものモデルになっている大人(おもにママが多いようですが)自身も、他人との交際が苦手という場合が少なくないみたいです。

 他にも、子どものする事に口を出しすぎて過干渉になり、子どもの自主性や自立性を奪ってしまっているケースもあります。いきすぎた例として、子どもの友だちを親が選んでしまっている例もあるのですが、残念ながら親がつくった友だちというのは、大抵長続きしません。本来友だちというのは、大人が選ぶのではなく、本人が選ぶものなのです。

 では、上記のような時にはどうすればいいでしょうか。

 子どもが消極的で、さらにママも消極的な場合、何から変えていけば良いのでしょう。
 お判りになりますよね。そう、ママから変わるのです。「自分が変わると、世界が変わる」という言葉もあります。「変えてもらう」のではなくて、「変わる」のです。
 ママ自身が子どもを連れて、いわゆるママ友や地域の集まりなどに参加し、積極的に関わっていくのです。そういった姿勢を子どもに見せる事で子ども自身も「関わり方」や「関わる楽しさ」を学んでいくことができるのです。

 母子分離ができなかったり、過干渉になっている場合は、その関係を変えていくことから。
 とは言っても、無理矢理に母子分離する必要はありません。それでは子どももママも辛くなると思います。それよりも母子分離の前段階である、「愛着関係」を築くことが大切です。
 できるなら2〜3歳頃までに愛着関係をしっかり築いておきたいところですが、多少それより遅れても大丈夫です。

 さらに、「パパとの関わり」も重要です。

 なぜママではなく、パパなのかと言いますと、実は、とっても単純な理由です。パパの方が身体的なあそびが得意である事が多いから、なんです。
 大抵パパの方が力が強いですよね(たまに逆の場合もありますけど)。という事は、パパなら「たかいたかい」や「プロレスごっこ」など、身体的なあそびを沢山できるという事です。

 例えば「いないいないばあ」と「たかいたかい」、どちらが子どもにとって楽しくて刺激的なあそびかというと、間違いなく「たかいたかい」です。
 マクドナルドとパークの研究では、この「刺激的なあそび」を沢山経験していると、保育所への適応がしやすい、という結果でした。

 家庭での「安心感」そして「楽しさ」が、子どもの積極的な行動を促し、社会性を養っていくというワケなのです。