色彩心理

   「色彩心理学」は、ゲーテの「色彩論」の意思を継いだシュタイナーの芸術教育の理念や方法を認識論的に発展させた学問です。学問としては非常に新しい分野で、まだまだ研究の余地があるとされているのが実際のところです。
 しかし、色についての研究自体はギリシア時代からすでにプラトンやアリストテレスらが行っていました。

 色に関わる心理テストとして最も有名なのは、ロールシャッハ・テストで間違いないと思います。ロールシャッハ・テストは左右対称になって絵を見て何を連想するかを答えてもらい、そこから対人関係や自己認知、思考様式などを判断するものです。

 R.H.アルシューラB.W.ハトウィックの研究による、子どもがどの色を好んで使うかによって判る感情の状態は以下の通り。

…比較的健全な適応性。自由な反応・行動。愛情をよく受けており、周囲と暖かい関係を築ける。
…意識的に自己を抑制する。順応的な反応や行動。
…感情的で目立つ行動。外向的で大人に依存的。屈託が無いが、愛情への不満と欲求を持つ。
…内面的には不安や恐怖を感じており、感情を抑圧している。